「図表でわかるピンポイント解剖学」
私が学生の頃、解剖をより深く理解する為、複数の参考書を見比べながら学習に努めていました。文章だけでは理解できなかった個所もイラストがあると分かりやすいので、大学ノートにイラストのコピーを貼り付け、コメントを記入し「自分の参考書」を作り上げていきました。文章とイラストがすぐ近くにあるため非常に分かりやすいものができあがり、その甲斐あってか国家試験に合格することができました。また、そのときの知識は現在の臨床上の大切な基礎を築いてくれることとなりました。
その後、鍼灸治療院経営と同時に解剖学の講師という多忙な日々にもあっても生徒が独習できるような教材を作りたいと試行錯誤を繰り返していました。そんな時、学生時代に作った「自分の参考書」を見返しながら、いろいろな内容を詰め込むよりはポイントを重視したほうが学生の理解が容易だと考え、その参考書をもとに教材を作り、授業をしたところ「解りやすい」と好評でした。
このような経験を経て、これから国家試験を受けられる人達のお役に立てればと思い、授業で使った教材をもとにして本書「ピンポイント解剖学」を完成しました。
本書は過去の国家試験の重要事項が2段階の色分けで一目で分かるようになっており、試験対策に利用できるのはもちろんですが、国家資格を習得した後実際の臨床の現場に出てからも、知識の確認などに使っていただきたいと思っております。
2013年9月10日に改訂版第6刷が発売されました。
東洋医学総合治療院 院長
吉田 優子
